dev usagi’s diary

印刷屋さんで働くWEBエンジニアの話

WEB屋さんが考える印刷屋さんのこれから~page2017レポート~

1.はじめに

現在、印刷業界は不調なようです。

しかし不調だからと言って、衰退してなくなってしまうとは考えられません。

page2017にて感じた事は、『自動化』と『モノのインターネット化』が生き残りのカギだと思いました。

今回は、私なりの考えをまとめようと思います。

2.組版

まず、自動組版での原稿の作成に目が行きました。

自動組は社内でも行われている事で、会場でも多くの会社がAdobe社製品上での自動組版ソフトを出品していました。

私にとっては珍しいのですが、印刷業界では珍しいことではないようです。

ただニッチな需要なせいか、Adobe社製品の関連開発者も少ないようでした。

Adobe社製品に組み込む自動組版ソフトは中々優れもので、古い原稿との比較機能がついたものもありました。

しかしAdobe社製品に組み込むとは言え、環境依存もありますし、なによりサポート打ち切りの問題もあります。

そこで思ったのが、クラウド組版です。

イデアとしては、以下を想定してみました。

ブラウザ上で動作するプラグインで、webサーバ上でAPIを用いて組版を行います。

テンプレートを使う場合は、HTMLとCSSで記述されたファイルをアップします。

そこにCSVデータを流し込んで、後は画面上で加工を行います。

バージョンは枝分かれしていって、GitHubに近い形の管理方式を用います。

マシンパワーは……頑張ってください。

(実際似たような事をしている自動校閲システムも展示されていました。)

自動組版だけでも、まだまだ出来そうなことはあるようです。

3.電子書籍

Adobeが行っていた、セミナーを聞きました。

マイナビ電子書籍を例に紙媒体に頼らない流通の話をしていました。

ふと、組版したデータを印刷しないで売る方法はないか?と考えました。

組版したデータを電子書籍として売る訳ですが、印刷屋さんが勝手に売ってしまうと問題があります。

そこで考えたのが、小規模な出版社向けのECサイトと、閲覧用のアプリをパッケージ販売する方法です。

小規模な出版社なので、機能はミニマムに抑えてコストダウンです。

在庫があまり抱えられないけど、ニッチな需要のある書物を持っている会社は結構あると思います。

電子書籍の分野もまだまだ行ける気がします。

ホントは、組版も一緒にと考えたのですが、DTPと流通が一緒な訳ないと思い辞めました。

4.まとめ

紙に印刷することではない事に可能性を感じてしまいました。

ただどの分野のお仕事でも、WEBやPCを業務に取り込む動きがありますし、そうしたことの導入に多く立ち会ってきました。

印刷業界もそういう転機にあるのだなぁと思います。

仕事の量は減る訳ですが、今まで携わって来た人の居場所がなくなってしまうわけではないです。

頑張ればまだいけると思いました。

一安心です。

まだまだ、印刷分野は捨てたものではない模様。

 

以上